役職定年後の「社内FA」失敗に学ぶ、60歳からの残酷なリアルと再起の条件
- amasano
- 2025年12月19日
- 読了時間: 3分

本日、以前の職場で出会った同年代の方から、オンラインで切実な転職相談がありました。
現在60歳。役職定年を迎えつつも「あと5年は会社に貢献したい」という高い意欲を持ち、社内の「FA(フリーエージェント)制度」に応募したといいます。しかし、結果はどの部署からも声がかからず、
「全滅」
正直に申し上げれば、私は二つの驚きを隠せませんでした。
一つは、その年齢層まで対象に含め、流動性を高めようとする企業の先進的な姿勢。
そしてもう一つは、「なぜ、今さらそんな無謀な(準備不足な)挑み方をしてしまったのか」という驚きです。
「貢献したい」という熱意だけでは、マッチングは成立しない
話を傾聴していくうちに分かってきたのは、彼がいかに「これまでの実績」という過去に縛られ、「相手(部署)が今何を求めているか」という視点が欠落していたか、ということでした。
社内FA制度は、単なる「異動希望」ではありません。いわば社内公募という名の「シビアな採用試験」です。特に役職定年を迎えたベテランに対して、受け入れ側が抱く本音は非常にドライです。
「高い給与に見合うだけの、即戦力としてのスキルはあるか?」
「年下のリーダーの下で、プライドを捨てて実務に徹することができるか?」
「その部署が抱える具体的な課題を、具体的に解決できる武器を持っているか?」
彼は「これだけ長く会社にいて、色々な経験をしてきたのだから、どこかで役立てるはずだ」と考えていました。しかし、その「経験」を「他部署で使える形」に翻訳する準備が、致命的に不足していたのです。
一人ひとり環境は違うものの、シニア世代としてアドバイスできることは何か、キャリアコンサルタントの視点で書いてみました。
【同年代の60歳からの「貢献」に不可欠な3つの視点】
もし、あなたが役職定年後も「会社から求められる存在」でありたいと願うなら、以下の準備は避けて通れません。
「過去の看板」を自ら下ろす 元部長、元課長という肩書きは、新しい部署ではむしろ「扱いづらさ」というリスクになります。何ができるかではなく「何でもやる、一兵卒として動く」という姿勢を、言葉ではなく行動で示す準備が必要です。
スキルの「ポータブル化」 「〇〇部での調整」といった抽象的な経験ではなく、「DXの導入支援ができる」「若手のメンタルケアと離職防止に特化したコーチングができる」など、どの部署でも通用する具体的な持ち札を整理しておくこと。
【社内マーケットのリサーチ】
FA宣言をする前に、各部署がどのような課題を抱えているのか、現場の若手や中堅が何に困っているのかを徹底的にリサーチしておくべきでした。
【失敗は「終わり」ではなく「軌道修正」のサイン】
相談をくれた彼には、厳しいようですが「今のまま転職活動をしても、外の世界ではさらに厳しい現実が待っている」と伝えました。
ショックを受けるのは、それだけ仕事に情熱がある証拠です。しかし、60歳からの5年間を輝かせるのは、「これまでの自分」への固執ではなく、「今の自分に何ができるか」を客観視する冷静さです。
準備不足を認めることは、決して恥ではありません。むしろ、そこからが本当の意味での「第2のキャリア」のスタートラインなのです。
現職に在籍しながら、独立も含め転職活動をお手伝いすることとなりました。
ちなみに、彼が積み上げてきたキャリアのほとんどは新聞記者です。
埼玉県在住の60歳、現在は5歳年上の奥様と二人暮らし。
もし、ご興味のある企業の方がおられたらお声をかけてください。
お待ちしております。
私たち<ア・クリエイティブ(代表 正野晶久)>は「一人ひとりがいきいきと輝ける社会の実現」に向けて、山形県全域でキャリアカウセリングと人材紹介・転職支援を行っています。
















