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みなさん大丈夫?「部下のやる気を奪う上司、5つのタイプ」

  • amasano
  • 7月21日
  • 読了時間: 5分
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今日は、知らず知らずのうちに部下の成長を妨げてしまっている上司に共通する、5つの危険な傾向について掘り下げてみたいと思います。


カウンセリングで意外と多い、上司への不平不満。「部下が育たない上司」は、残念ながら多くの組織に存在します。

部下の成長は、チームの未来そのものです。もし、あなたのチームで「若手がなかなか育たない」「いつも同じメンバーばかりが活躍している」と感じるなら、それは部下の能力や意欲だけの問題ではないのかもしれません。


部下のやる気を奪う上司、5つのタイプ

ご自身や、あなたの周りの上司に当てはまるものがないか、チェックしてみてください。


タイプ1:【背中を見て育て型】最強プレイングマネージャー

口癖:「見て覚えろ」「なんで出来ないのかが分からない」


自分自身がプレーヤーとして非常に優秀で、誰よりも仕事ができてしまうタイプです。しかし、その思考プロセスや仕事のコツを言語化して教えるのが苦手。「自分の背中を見ていれば、いつかできるようになるはずだ」と本気で思っている。


部下のホンネ:「すごすぎて参考にならない…」「プロセスを教えてほしいのに…」

部下から見れば、それは再現性のないアート。結果だけを見せられても、どうすればそこに辿り着けるのか分からず、途方に暮れてしまいます。


タイプ2:【過干渉・心配性型】マイクロマネージャー

口癖:「その件どうなってる?」「CCに必ず入れて」


部下の仕事が心配でたまらず、一から十まで細かく口を出してしまうタイプです。良かれと思って「失敗させないように」と先回りしますが、それは部下から「自分で考える機会」を奪っているのと同じこと。


部下のホンネ:「信頼されてないんだな…」「言われたことだけやっておけばいいや」

次第に部下は挑戦することをやめ、指示待ち状態に。創造性や自律性が育つはずもありません。


タイプ3:【丸投げ放置型】無関心マネージャー


口癖:「君に任せた!」「いい感じによろしく」


マイクロマネージャーとは真逆で、一度仕事を振ったら完全にノータッチ。「部下を信頼して任せている」と言えば聞こえはいいですが、実際は進捗確認も適切なサポートもせず、ただ放置しているだけ。


部下のホン'ネ:「任せたって言われても、方針が分からなくて不安…」「困っていても相談しづらい…」

部下は孤独な暗闇の中を手探りで進むようなもの。大きな失敗に繋がったり、成長実感を得られずにバーンアウトしてしまったりする危険性がありますよ!


タイプ4:【気分屋・地雷型】感情ジェットコースターマネージャー


口癖:(日によって言うことが違う)「なんで今そんな報告するんだ!」


その日の気分によって言うことや態度がコロコロ変わる、最も厄介なタイプです。機嫌が悪いと、報告や相談がしづらいオーラを放ち、チーム全体に緊張感が走らせている。


部下のホンネ:「今日は機嫌どうかな…」「報告するのが怖い…」

部下は仕事の中身よりも「上司の顔色」を伺うことにエネルギーを割くようになり、心理的安全性が著しく低下。報連相の遅れや隠ぺいを誘発する原因にもなっている。


タイプ5:【昔話大好き型】武勇伝マネージャー


口癖:「俺が若い頃は…」「最近の若い者は…」


自身の過去の成功体験に固執し、そのやり方を部下に押し付けるタイプ。時代の変化や新しいツール、若い世代の価値観を受け入れる柔軟性がありません。


部下のホンネ:「そのやり方は、もう古いんだけどな…」「私たちのやり方を試させてほしい…」

イノベーションの芽を摘んでしまうだけでなく、部下の「自分たちらしく貢献したい」という意欲を削いでしまいますよ!

なぜ、部下を育てられない上司が生まれるのか?

こうした上司が生まれる背景には、個人の資質だけでなく、組織の構造的な問題もあります。

マネジメント教育の不足

プレイヤーとして優秀だった人材を、何の研修もなしに管理職に昇進させてしまうケース。

プレッシャーと余裕のなさ

自身も大量の業務を抱え、部下一人ひとりと向き合う時間的・精神的な余裕がない。

成功体験の呪縛

自分自身が「見て覚えろ」で育ってきたため、それ以外の育て方を知らない。


変わるべきは、上司か、部下か

理想は、上司が自身の指導法を見直し、改善することです。

・「答え」ではなく「問い」を与える=「どう思う?」と問いかけ、部下に考えさせる。

・1on1で対話の時間を作る=業務だけでなく、キャリアや悩みに耳を傾ける。

・失敗を許容し、責任を取る姿勢を見せる=「やってみろ。何かあったら俺が責任を取る」の一言が、部下の挑戦を後押しします。しかし、すぐに上司が変わることを期待するのは難しいかもしれません。もしあなたが部下の立場なら、「待ち」の姿勢から脱却することも大切です

・自分から具体的に質問する=「この件について、〇〇しようと思いますがご意見いただけますか?」こまめに進捗を報告し、相談する:放置型の隙を与えない。


部下を育てることは、未来のチーム、未来の会社を創る「投資」です。それは、上司だけに課せられた責任ではありません。

上司は部下の可能性を信じて成長の機会を与え、部下は上司の経験や知識を積極的に吸収しようと努める。そんな**「共に育つ(共育)」**という意識をお互いが持つことで、チームは初めて本当の意味で強くなるのではないでしょうか。

この記事が、世の中の「上司」と「部下」の関係が、少しでも良い方向に進むきっかけになれば幸いです。


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