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キャリアコンサルタントが考える山形県の学童保育指導員不足とその働き方

  • amasano
  • 9月18日
  • 読了時間: 3分
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本日、学童保育の指導員不足は深刻な問題を目のあたりにしました。

子どもたちの放課後の「第3の居場所(サードプレイス)」を守るためには、この現状を直視し、指導員が働き続けられる環境を整える必要があると強く感じた次第です。

山形県の学童保育を取り巻く現状

山形県内の学童保育の登録児童数は年々増加傾向にあり、山形市では、令和6年度末時点で85か所のクラブに約4,070人の児童が登録しており、その需要の高さがうかがえます。

一方で、指導員の募集は常にあり、特にパートタイムやアルバイトの求人が多く見られます。これは、正社員の確保が難しい現状を示唆しているのではないかと思料します。


指導員の資格要件は、保育士や社会福祉士、教員免許などがありますが、資格がなくても一定期間の実務経験があれば「放課後児童支援員」の資格を取得できる制度もあります。しかし、この資格取得までの道のりや、資格取得後の処遇改善が十分に図られていないのが実情です。


私は、キャリアコンサルタントとして「一人ひとりが輝ける社会を作りたい」というミッションを課していますので、キャリアコンサルタントとしての考えを述べたいと思っています。

キャリアコンサルタントが提言する解決策

山形県の学童保育指導員がキャリアを継続できるような環境を作るために、キャリアコンサルタントとして以下の提言をします。


賃金・待遇の抜本的な改善

まずは、指導員の専門性に見合った適正な賃金を確保することです。国や自治体の補助金を活用した処遇改善手当の引き上げ、そしてパート・アルバイトを含めた賃金の見直しが必要です。山形県では、兄弟姉妹の同時利用や低所得世帯に対する利用料軽減制度がありますが、この財源の一部を指導員の処遇改善に充てることも検討すべきです。


多様で柔軟な働き方の導入

子育て世代が多い指導員にとって、柔軟な働き方は不可欠です。勤務時間やシフトの選択肢を増やすことで、家庭との両立がしやすくなり、離職を防ぐことができます。例えば、早朝や夕方以降の短時間勤務、週3日勤務など、多様な雇用形態を積極的に導入すべきです。


キャリアパスの可視化

指導員の仕事が単なる「預かり」ではなく、専門職として評価されるよう、キャリアパスを明確に示す必要があります。

例えば、山形県独自の研修制度を充実させ、リーダーや主任といった役職への昇進ルートを整備することで、指導員が将来にわたってキャリアを描けるようにします。これにより、仕事へのモチベーションが向上し、人材の定着につながります。

地域の力を結集して未来を拓く

山形県は、子育て支援に力を入れており、0〜2歳児の保育料軽減や「やまがた子育て応援パスポート事業」など、独自の取り組みを行っています。しかし、子どもたちの放課後を支える学童保育は、その支援の中心に位置付けられるべきです。


学童保育は、子どもたちにとっての成長の場であり、保護者にとっての安心の場です。その大切な場所を守るために、指導員が誇りを持って働ける環境を、行政、事業者、そして地域社会が一体となって築いていくことが、山形県の未来を創る上で不可欠ではないでしょうか。

私たち<ア・クリエイティブ(代表 正野晶久)>は「一人ひとりがいきいきと輝ける社会の実現」に向けて、山形県全域でキャリアカウセリングと人材紹介・転職支援を行っています。

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